岡村龍哉のつぶやき ~ブランド戦略~ 初級編

岡村龍哉のつぶやき ~ブランド戦略~ 初級編

Effective branding is essential in a business's success.

シリーズでブランド戦略の基礎編・初級編・中級編・上級編の4編をシリーズでお届けしています。今回は初級編となります。
基礎編では、マーケティングとブランディングの違いや4P(Product/Price/Place/Promotion)→4E(Experience/Exchange/Everywhere/Evangelism)への転換、及び3つのブランド、企業ブランド・事業ブランド・商品ブランドなどについて説明しました。
初級編では、ターゲットブランドの概念とポジショニング、価格プレミアムへのステップ論を展開していきます。

先ずは、ターゲットブランドについてです。
ある商品・サービスをマーケットに投入したい場合、自社・製品のSWOT/PEST分析(おおよそこの2つの分析であらゆる分野の起点は確保可能)による立ち位置(ポジション)を確認します。
誤解を恐れず大胆に申し上げると、A自社のリソース(経営資源)の大小B商品・サービスのクオリティの高低、この2点でマーケットに於けるポジショニング探求を開始します。

そして、参入しようとしている(既に参入している)マーケットを4つに分類します(実際は16分類しますが初級編なので4分類で進めます)。
例えば、A高B高を①リーダーブランド、A高B低を②チャレンジャーブランド、B高A低を③ニッチャーブランド、B低A低を④フォロワーブランドと定義します。
更に、投入する商品・サービスを上記①~④に当てはめて、他の商品・サービス、及びコーポレートブランド等との全体最適を勘案しながらAIDAを展開します。AIDAの実例は中級編に於いてケーススタディでご紹介します。カフェで言えば、①はスターバックス、②はタリーズやドトール、③は椿屋珈琲でしょうか、自動車であれば、①トヨタ、②ホンダ、③マツダ・スバルといったとこでしょうか、④は失礼になるので記載しません。
ちなみに、岡村は③を得意としています。

ポジショニングには自社・自身の当たり前に対して常に疑問を持ち、消費者のインサイトに寄り添うべきです。人口統計的属性(デモグラフィック→生物学的性別・社会学的性別・住居スタイル・職業・年収・学歴・・・)に偏重せず心理的属性(サイコグラフィック→価値観・趣味・趣向・ライフスタイル・哲学・・・)をバランスよく用いることが肝要です(デモグラフィックは同じデータを競合他社も認知)。きっと、思いもよらない、ヒット商品・サービスが世の中を席巻します。
余談ですが、世の中をあっと驚かせようと思う遊び心は大切にしたいものです。

次に価格プレミアムについてです。
価格プレミアムとは消費者が同等品質の他ブランドを認知しつつもファンのブランドの商品・サービスについて上乗せした差額の金額を支払っても購入したいと思う価格を差し、ブランドのネームバリュー分の価値です。トヨタではなくジャガーを購入する誘因と価格差が価値プレミアムとなります。
ここで呼ぶ誘因作りがブランディングの肝となります。
価格プレミアム≒高付加価値を目指すのであれば、最初に取り組む一つとして、【ペルソナ】を設定することをお勧めします。
ペルソナとは、ターゲットキャスタマーの代表的な消費者(一人)を具体化した(実在しているように)消費者像のことです。例えば、香川太郎(43歳・既婚・4人家族・銀行員年収900万円・趣味ゴルフ・第1子7歳男子・第2子4歳女子・妻子育て専念・賃貸マンション8万円・香川県高松市・・・在住など)、伊勢花子(38歳・独身・SE年収650万円・趣味グルメ温泉旅行・親と同居・三重県伊勢市・・・在住など)等の設定です。実際はより詳細に設定して下さい。ペルソナの価値観や行動様式を満たす商品・サービスのストーリーをAIDAで流布していくことが正にブランド戦略です。ペルソナの設定は詳細にすればするほど、商品・サービスのエッジへと繋がります。4つのブランドポジションの選定と並行して進めて頂ければ幸いです。

次偏の中級編では今まで経験した取り組みのケーススタディを展開したいと考えています。
イントロが終わり、フェーズを変えて専門的に深掘りしていきます。

Have a fabulous weekend!!
请度过一个愉快的休假。